執筆者株式会社フューチャースピリッツ
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会社/職務株式会社フューチャースピリッツ
上海南部に位置する闵行区は、多くの外国企業の工場や中国国内の精密器械、ロケット、人工衛星製造工場が集まる地域です。この活気ある環境の中で我々フューチャースピリッツ(以下FSと略称)は上海伯漢信息技術有限会社(以下Bohan ITと略称)のオフィスに伺い、Bohan ITの日本事業のキーメンバーたちにインタビューをしました。
Bohan ITはFSの中国でのパートナー企業です。前身の伯漢ソフトウェアは2001年に設立されました。2005年、中国のインターネット業界が爆発的に成長していた頃に、現在の伯漢信息技術有限会社として設立されました。
さらに、2010年スマートフォンが普及し、3Gの時代の幕開けとともに、Bohan ITはFSと協力して中国でのホスティング事業に着手しました。
今回のインタビューでは、Bohan ITの主要メンバーである運用技術部の周様、徐様、そして開発部の胡様との対話の中で、Bohan ITの歴史、現在の状況、そして中国市場におけるエキサイティングな洞察をご紹介します。(以下敬称略)
Q1: Bohan ITの歴史と成長ストーリーを共有していただけますか?
周: Bohan ITは最初、伯漢ソフトウェアとしてスタートし、主にソフトウェアのアウトソーシング事業に携わっていました。その後、レンタルサーバー、ウェブホスティング、メールサービスなどの事業をメインに行うため、上海伯漢網絡科技有限会社を設立しました。2007年事業を発展させるため、Bohan ITは上海伯漢信息技術有限会社に生まれ変わりました。
サーバーホスティング、クラウドサービス、ウェブサイト開発・制作事業は一貫して当社のコア事業であります。日本のバックグラウンドがあるため、データセンターにあるサーバーは、初期の段階では全て日本から輸入したもので、日本人技術者が訪問してのトレーニングやサポートもありました。そして、時が経つにつれて、当社は自社のサーバーを徐々に導入し、入れ替わり、今では自社サーバーと技術者を抱えていて、中国市場でのサーバーホスティング事業を展開してきました。
Q2: Bohan ITはいつからフューチャースピリッツと提携し始めたのですか?
周 :当社は2010年にFSとの提携を開始しました。双方で事業委任契約を締結し、Bohan ITは中国で共用サーバー、VPS、メールサービスなどをセットアップおよび運用する役割を担うことになりました。
このパートナーシップはなんと13年間続いており、今ではフューチャースピリッツの事業がBohan IT全体の約10〜20%を占めているほどです。
Q3: Bohan ITの組織について教えていただけますか?
Bohan ITの組織は初期に比べて成長し、現在は財務、総務、運用技術部門、開発部門など、さまざまな部門から成る組織となっています。従業員数は20名以上で、特に日本事業に注力するスタッフは8名です。
Q4: Bohan ITの日本事業の主要メンバーとして、自己紹介をお願いできますか?
周: 私はBohan ITに最初に加わり、2002年4月からの長い期間在籍しています。現在は運用部で、顧客と政府とのコミュニケーションを担当しています。また、等級保護認証サービスにも責任を持っています。
徐: 私は周より遅れて2002年7月に入社しました。最初はオフセット印刷に従事し、次に電話担当のカスタマーサポート、その後にホスティングサービスを担当しました。日本語を独学で習得し、日本の顧客とのコミュニケーションも担当するよう役割を果たすことになりました。現在、私の顧客の半分は中国、半分は日本からです。
胡: 私は開発部で働いており、周さんよりも2〜3年遅く入社しました。最初はテンセント社のSNS、QQのカスタマーサービスコンサルタントとしてスタートしましたが、その後にウェブサイト開発の分野に入りしました。現在は当社のWeChat事業を担当しています。
Q5: Bohan ITの得意分野について教えていただけますか?
Bohan ITのメイン事業は、サーバーの管理および運用に関する能力です。この分野での豊富な経験と専門知識が当社の強みとなっています。それに加えて、WeChat事業における経験と専門知識も急成長しており、中国市場における日本企業のブランドプロモーションをサポートしています。
Q6: 何年もの経験を積んできた中で、日本企業が中国市場に参入する際の観察や特徴について共有できることはありますか?
徐: コミュニケーション方法は大きな違いがあります。中国企業は一般的に電話でコミュニケーションをとる傾向があり、最初の接触で価格についての質問が多いです。一方、日本企業はメールで質問と回答を行い、細かい部分に関する質問が多いため交渉は通常長期化します。
周: トレンドの面では多くの中国の中小企業はウェブサイトの構築をあまり行わず、代わりにWeChat公式アカウントを使って宣伝を行う傾向があります。スマートフォンの機能向上がその要因とされています。実際、一部の顧客は、自社のウェブサイトを10年以上更新していないこともあります。
胡: 特に最近、コロナの影響を受けて、WeChat公式アカウントに関する問い合わせが急増しています。これは、日本企業が中国市場においてオンラインプロモーションとコストに関心を高めている結果と言えるでしょう。日本企業は通常、WeChat公式アカウントの設定方法、価格、関連のプロモーションなどについて情報を求めています。
Q7: 日本企業がWeChat事業を活用する具体的なユースケースはありますか?
胡: よく目にするのは、アクションフィギュアを製造する企業の例です。彼らはWeChat公式アカウントを通じて、中国のコミックコンベンションで製品を宣伝し、同時にWeChatで製品の直販を行うオンラインストアを運営しています。
中国ではWeChatを使う人が多いため、このアプローチは非常に効果的です。多くの日本企業は、中国市場でのブランドの影響力を高めるためにWeChat公式アカウントを設立することに明確な目的を持っています。中小企業が多いですが、様々な業界の企業が中国市場の展示会に積極的に参加し、WeChat公式アカウントを使って製品を紹介し、ターゲット顧客を引き付けています。
Q8: 日本企業に対してWeChat公式アカウントのサービスを提供する際、どのような課題や考慮事項がありますか?
胡: WeChat公式アカウントを設定するには、実名認証が必要です。そのため、顧客は個人情報を提供する必要があります。パスポートや電話請求書など、プライバシーに関わる情報の提供が求められることもあります。そのため、顧客とは申請の前にしっかりとコミュニケーションし、詳細を丁寧に説明することが重要です。
Q9: 年末が近づいていますが、Bohan ITの来年の計画と目標は何ですか?
周: 現在、中国では個人情報保護(PIA)と等級保護認証の分野で新たな要件と規制が増えています。そのため、これらの分野で弁護士事務所との協力プロジェクトを進行中であり、10件以上のプロジェクトが進行しています。これらのケースは解決に時間がかかるものが多いため、顧客の関連問題を迅速に解決するために努力しています。
また、サーバー分野では既存の顧客を維持に努めつつ、新たな相談が増えることを期待しています。これからも顧客に最高のサービスを提供できるように取り組みます。
以上です。
どうもありがとうございました!
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